出自は記紀には書かれていないが、古語拾遺などではタカミムスビの子と記されている。岩戸隠れの際、オモイカネが考えたアマテラスを岩戸から出すための策で良いかどうかを占うため、アメノコヤネとともに太占(ふとまに)を行った。そして、勾玉や八咫鏡などを下げた天の香山の五百箇真賢木(いおつまさかき)を捧げ持ち、アマテラスが岩戸から顔をのぞかせると、アメノコヤネとともにその前に鏡を差し出した。天孫降臨の際には、ニニギに従って天降るよう命じられ、五伴緒の一人として随伴した。日本書紀の一書では、アメノコヤネと共にアマテラスを祀る神殿(伊勢神宮)の守護神になるよう命じられたとも書かれている。アメノコヤネ(中臣氏の祖神)とともに祭祀を司どる神である。岩戸隠れにおいて記紀ではフトダマよりもアメノコヤネの方が重要な役割をしている。これは記紀が書かれた当時の斎部氏と中臣氏の力関係を反映している。斎部氏の斎部広成が書いた古語拾遺では、逆にフトダマの方が中心的な役割を果たしている。
【祀られている神社】(以下は祭神名として記載のある神社です。総称がある場合はそちらも参考にしてください)
総社神社
椿岸神社
安房神社